©国立科学博物館
本展では、日本のみならず世界で収集された多数の標本や映像・展示演出で、昆虫の驚くべき世界を紹介します。
会場には、日本最大の甲虫「ヤンバルテナガコガネ」のホロタイプ(新種の基準となる標本)
非常に貴重な標本をはじめ、宝石のように鮮やかな色や輝きをもつ昆虫や、想像を絶する珍しい姿の昆虫、
琥珀(こはく)の中に閉じ込められた太古の昆虫など、数万点に及ぶ標本を一堂に展示します。
また、昆虫標本を特殊な撮影技術で3D化しスクリーンに投影したり、
全長約2メートルの巨大模型により昆虫の身体のしくみを紹介したりと、多様な手法での展示も見どころです。
特別展「昆虫」は4人の昆虫博士が監修します。
それぞれの博士から来場者のみなさまへのメッセージをご紹介します。
野村周平 (国立科学博物館)
Message
昆虫は人類よりもはるかに長い歴史をもつ生き物で、海洋を除く地球上のあらゆる環境に適応し、現在も繁栄しています。
昆虫の多様性は驚くほど豊かで、時に人の想像をはるかに超えています。一方で私たちは、身近な自然の中でも、昆虫にたやすくふれ、そこから多くのことを学び取ることができます。
私たちはこの展示が、ご来場者の皆様が実際に昆虫にふれ、何かを学ぶきっかけになってほしいと願っています。
さあ!昆虫の観察に出かけましょう!
Profile:野村周平(のむらしゅうへい)
所属:動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ 
学位:博士(農学)
研究分野:昆虫学 分類学 生物多様性 コウチュウ目 ハネカクシ科
研究内容:アジア、オセアニア産ハネカクシ上科甲虫の系統分類学的研究
     土壌性甲虫類の多様性と群集構造に関する研究
     甲虫標本における自然史学的情報システムの構築とデータベース化に関する研究
神保宇嗣 (国立科学博物館)
Message
昆虫は、深い森の中から家の周りまでどこにでもいる生き物ですが、日常生活の中で昆虫をまじまじと見る機会はなかなか無いと思います。
特別展「昆虫」では、知っているようで知らないことが多い、昆虫とその研究の世界を色々な角度から紹介します。
会場でとびっきりの昆虫の面白さを感じ取ったら、野外で生きている昆虫をじっくり見てください。新しい発見や驚きがみなさんを待っています。
Profile:神保宇嗣(じんぼうつぎ)
所属:動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ
学位:博士(理学)
研究分野:昆虫の系統、分類、生物多様性、生物多様性情報学、データベース
研究内容:チョウやガの仲間、特にハマキガ科の分類学的な研究
生物多様性に関わるデータベースの構築と、実践的な生物多様性情報学的研究
井手竜也 (国立科学博物館)
Message
自然界で類を見ないほど繁栄した昆虫を知ることは、自然科学の世界への最も身近な入口の一つだと思います。
特別展「昆虫」には、自然科学における昆虫の面白さが凝縮されています。きっと会場に来る前と後では、身近な公園さえも違った世界に見えてくるはずです。
会場を出てからが本番です。
この夏を通して、特別展「昆虫」をお楽しみください。
Profile:井手竜也(いでたつや)
所属:動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ 
学位:博士(理学)
研究分野:昆虫学(分類、系統、生態)
研究内容:タマバチ科(ハチ目)の分類および生態に関する研究
DNAバーコーディング手法を活用した生物同定に関する研究
丸山宗利 (九州大学総合研究博物館)
Message
昆虫を苦手な人は多いと思います。子供のころには好きだったのに、大人になっ
たら苦手になってしまった人もいると思います。
昆虫はとても多様で、面白く、よく見たら実に美しい生き物です。特別展「昆虫」
は、そんな昆虫の魅力をいろいろな切り口で紹介しています。
昆虫好きはもちろん、昆虫が苦手な人、嫌いな人、興味がない人にもぜひ見てい
ただきたいと思います。この夏、昆虫を見る目が変わるかもしれません。
Profile:丸山宗利(まるやまむねとし)
所属:一次資料分析系 准教授
学位:博士(農学)
研究分野:昆虫学
研究内容:アリと共生する昆虫とツノゼミの分類と系統進化